棋戦:将棋ウォーズ(10分) 開始日時:2016/09/19 10:26:04 終了日時:2016年10月01日(土) 03:53:00 手合割:平手 先手:Lv20 ピヨ帝A 後手:Lv20 ピヨ帝B 手数----指手---------消費時間-- *https://shogi.io/kifus/8780の続編です。 もっと穏やかな展開になる手順は無いのか? ヨーヨーおじさんはヒヨコ達に尋ねる。 「仕方ない。もう少し無難な順を教えてやるか。」 あ、そういえば……。 彼には気になっていたことがあった。 その前に16手目についてもう少し教えてくれないか? 「教えてくれないか?じゃなくて、教えてください、だろう?貴様は何様なんだ?」 うぐぐぐぐ、おじさんは歯ぎしりする。 1 7六歩(77) ( 0:02/00:00:02) *「まったく何について知りたいんだ。さっきの変化は嫌だと言ったのは貴様だろ。」 ぴよ帝は毒づく。 「それより、もう私帰っても良いかな?私、忙しいんだよね。バイト代ちょうだい!2万5000円だったよね!?」 ちょwwwまた増えてるwwww 2 3四歩(33) ( 0:02/00:00:02) *「ひとまずさっきの手順で16手目まで進むぞ。」 3 6八飛(28) ( 0:03/00:00:05) *「バイト代早く!」とひよかが喚く。 バイト代は全部終わってからでないと払わないからな! 「あ、なるほど。そういう態度ならこっちも考えがあるよ。」 ひよかは息を大きく吸い込むと、こう叫んだ。 「おまわりさーん、この男が1時間3万円で私を買いたいって言ってるのー!助けてー!」 ちょwwwそれは洒落にならねぇwww人生が終わってしまうwww 街行く人々がこちらを注目する。 やめて……!それは本気でやめて……! おじさんは土下座した。 4 3五歩(34) ( 0:03/00:00:05) *その後、すったもんだの騒動があり、おじさんは泣く泣く言い値を払うことに同意した。 痴漢冤罪怖い。 「あ、良いこと考えた!」 ひよかが楽しげに声を上げる。 「最初の約束では"時給"4万円ってことだったよね?時給だから、たくさん仕事すればするほどお得じゃん?もう少し遊んだげるよー!」 勘弁してください……。 5 4八玉(59) ( 0:04/00:00:09) *おじさんは泣いている。このヒヨコ達に彼はいくら払えば良いのか?その事を考えると頭がクラクラした。 6 3二飛(82) ( 0:05/00:00:10) *「彼のことは放っておいてとりあえず15手目まで進めよう。」 7 6六歩(67) ( 0:10/00:00:19) * 8 3六歩(35) ( 0:04/00:00:14) * 9 2八銀(39) ( 0:04/00:00:23) * 10 5五角(22) ( 0:05/00:00:19) * 11 5六歩(57) ( 0:50/00:01:13) * 12 3七角成(55) ( 0:03/00:00:22) * 13 3七桂(29) ( 0:00/00:01:13) * 14 3七歩成(36) ( 0:00/00:00:22) * 15 3七銀(28) ( 0:00/00:01:13) *「この後の局面の何が気になると言うのだ?」 おじさんはまだ泣いている。消えいりそうな小さな声で返答を絞り出した。 16 3六歩打 ( 0:09/00:00:31) *ひっく、ひっく、気になったのは、この歩の垂らしです……。僕の感覚では▲4六銀でした……。うぐっ、だけど、ぴよ師匠達は▲3六銀を示唆しましたね……。そちらのほうが200点ほど良い……と。 https://t.co/dqQWfLjXBz ……僕には▲3六…ひっく、銀が好手となる理由がわからない……。この後に華麗な手順があるなら……教えて欲しいのです……。 「仕方ないな。」 「ではやるか。ひよかは下がっていろ。」 二匹のぴよ帝はこの局面から指し継いでくれるようだ。 「私は楽できるから、良いけどね〜。あっ!待機時間も時給は発生するからね!」 「せめてもの慈悲だ。持ち時間はそれぞれ5分、切れたら一手10秒ということにしてやろう。」 慈悲って、そもそもあんたらがこんなクソ女呼んだのがいけないんじゃないか!と叫びたくなるのを我慢して、おじさんは「ありがとうございます……」と言った。 17 3六銀(37) ( 0:08/00:01:21) *「ひよかは持ち時間を測っておいてくれ。 ……見るがいい!これが王者の一手だ! ふふふ、この華麗な一手には名前が欲しいな。ライトシルバースタンディングオベーション!と言うのはどうだろう?ぴよ帝B、貴様にこの銀が取れるかな?」 18 3六飛(32) ( 0:08/00:00:39) *「取るさ。貴様の考えていることは手に取るようにわかるからな。ここで長年の決着を付けよう!(あと、その名前はダサいと思う。言わないけどな。)」 19 4五角打 ( 0:09/00:01:30) *「受けてみよ!雷鳴の如き、追撃の角打!」 20 3五飛(36) ( 0:09/00:00:48) *「避けたか。ならばこちらは馬を作ろせていただこう。」 21 6三角成(45) ( 0:09/00:01:39) *「ふふふ、この手にはどう受ける?」 22 7二銀(71) ( 0:09/00:00:57) *「桂取りは受けなきゃなぁ。△7二銀だ!」 23 5三馬(63) ( 0:08/00:01:47) *「あまい!ここは歩を取りながら、馬を飛車に当てる!」 24 4四桂打 ( 0:08/00:01:05) *「飛車取りは△4四桂馬と受ける。この桂馬が次に跳ねれば王手飛車取りだ。」 25 6五歩(66) ( 0:09/00:01:56) *「そんな桂馬など怖くはない!ならばここは四間飛車の伝家の宝刀、▲6五歩だ!四間飛車党の棋士達は飛車先を伸ばしながら角道を開けるこの最強の刀で、多くの敵を粉砕してきたのだ。」 26 5二金(41) ( 0:08/00:01:13) *「その手は読んでいたぜ、ぴよ帝A!! 6筋を守りながら、馬を虐めるにはこの一手。カウンターの△5二金左だ!」 27 4四角(88) ( 0:08/00:02:04) *「それは読み筋。」 「なにっ!?」 「貴様にこの角切りが見えたかな?」 28 4四歩(43) ( 0:09/00:01:22) *「この歩を同角と取り、飛車に当てる!駒割りは貴様の銀得だが、歩の無い将棋は負け将棋。この局面は先手有利よ。」 29 4四馬(53) ( 0:07/00:02:11) *正直、よくわからないが、先手有利なのか……?歩がたくさん有っても、歩が使える筋が3筋しかないのだが……。 勝負はますます加熱し、おじさんにはわからない領域に突入していくのであった。 30 8四角打 ( 0:09/00:01:31) *切り返しの角打、ヒヨコ達もそろそろ軽口を叩いている暇が無くなったらしい。呪文のようにブツブツと盤面の符号を呟いている。 「△1五角打 ▲2六桂打 △3六飛 ▲1一馬 △3三角 ▲2一馬 △9九角成 ▲4三桂打 △6二玉 ▲6四香打 △6三香打 ▲同香成 △同銀 ▲3一桂成 △8九馬 いや、△8四角打 ▲7五桂打 △3六飛 ▲1一馬 △7四歩 ▲3八香打 △5六飛 ▲5八飛 △7六飛 ▲3一香成 △7五角 ▲5九玉 △6七桂打 ▲6八玉 △7九桂成 か?」 31 7五桂打 ( 0:08/00:02:19) *ブツブツと呟きを続けるヒヨコ達を見ながらおじさんはふと思った。 ……と言うか、この局面、ホントに先手有利なのかなぁ。馬が活躍しているとは言え歩四枚と銀の交換でしょ?よくわからんなぁ。やっぱり▲3六銀は悪手だったのかなぁ。 32 2五飛(35) ( 0:09/00:01:40) *いや、しかし、ヒヨコ達はやってくれるはず!いつもこんなに偉そうなコイツらなら、▲3六銀の優秀さを証明してくれるはずだ。 こんなときくらい活躍してくれなきゃあヒヨコの名が廃るってもんだ。 33 2六歩(27) ( 0:09/00:02:28) *ふんふん、そう指すのか。ヒヨコ達の熱戦を目にしておじさんはそろそろ泣き止んで、純粋に将棋を楽しみはじめていた。 34 2四飛(25) ( 0:09/00:01:49) *級位者であるおじさんにヒヨコ達の指し手の真意はわからない。見えているのは表面的な部分だけ、レベルが違い過ぎるのだ。 この局面、おじさんの第一感では▲3五馬。龍は作られたくない。 35 1一馬(44) ( 0:09/00:02:37) *しかし、ぴよ帝Aは▲1一馬と踏み込んだ。相手の攻めは受け切れる、あるいは相手の刃が首元に掛かる前に相手を屠る、そう言っている手だ。 36 2六飛(24) ( 0:09/00:01:58) *「ここは勝負!」ぴよ帝Bが飛車を走る。 37 2一馬(11) ( 0:09/00:02:46) *ぴよ帝Aは桂馬を拾った。桂馬を拾えば次の▲6四桂馬打が厳しいことくらいおじさんにもわかる。しかし、△2八飛車成にはどう対応するんだ? 38 4二銀(31) ( 0:09/00:02:07) *ぴよ帝Bは王手を決めずに銀を逃げた。王手は追う手、無理に追えば不利になるということか。 39 8六香打 ( 0:09/00:02:55) *角を殺すため、ぴよ帝Aは槍を放った。この槍は痛そうだ。 40 7五角(84) ( 0:08/00:02:15) *ぴよ帝Bは迷わず角を切る。桂馬を使った好手があるのだろうか? 41 7五歩(76) ( 0:09/00:03:04) *ここは同歩と応じるしかない。 42 4五桂打 ( 0:08/00:02:23) *この一見してぼんやりとした桂馬が厳しい。先手の陣形は傷が多く、金銀も守備に働いていない。それに比べて後手は如何にも固そうだ。 43 5四角打 ( 0:09/00:03:13) *うおおぉおおお!!!なんだこの角打は!!! おじさんは咆哮する。この踏み込み、これがソフトか!一見するとヌルそうにも見える。しかし、対局者はぴよ帝である。級位者にはわからない深謀遠慮があるに違いない。 44 5七銀打 ( 0:08/00:02:31) *見え見えの王手飛車取り、ここを凌いでからのカウンターがあるのか? 45 5九玉(48) ( 0:09/00:03:22) *玉を躱すならここだろう。 46 3七桂(45) ( 0:07/00:02:38) *単純に飛車を取るのは左辺に逃げられて味消し、ということか? ぴよ帝は桂馬を跳ねた。 47 3九金(49) ( 0:09/00:03:31) *「ここは躱す!先手の有利はまだ揺るがん!」 ぴよ帝達の中ではまだ先手有利が共通認識らしい。 48 2九桂成(37) ( 0:07/00:02:45) *「この桂馬成は取れないはずだぁ!」ぴよ帝Bのプレッシャーにややリードが縮む。 49 4八金(39) ( 0:09/00:03:40) *「成桂は相手にしない。」 手順に金を玉に近づけた。 50 6八銀成(57) ( 0:09/00:02:54) *「ふん、飛車を取られても左辺に逃げ込めば簡単には寄らんよ」 ぴよ帝Aは余裕の表情を浮かべている。 51 6八玉(59) ( 0:09/00:03:49) * 52 2八飛成(26) ( 0:09/00:03:03) *「その飛車成りはヌルい!」ぴよ帝Aが言う。 53 5八金(48) ( 0:09/00:03:58) *「この金寄りで再びリードが広がったぞ!」 54 5三銀(42) ( 0:09/00:03:12) *「ならば!」 ここでぴよ帝Bは自陣に手を戻し、遊んでいる角を狙う。 緩急自在の差し回しだ。 55 6四桂打 ( 0:09/00:04:07) *ここで待望の▲6四桂打が入った。玉の周りの金銀が剥がせれば形勢はハッキリするだろう。 56 5四銀(53) ( 0:09/00:03:21) *ぴよ帝Bは両取り逃げるべからずで、角を取った。 57 5四馬(21) ( 0:09/00:04:16) *しかし、その1手で眠っていた馬が目覚める。まだ余裕があるとは言え、後手玉も怖い格好になりつつある。 58 6三銀(72) ( 0:09/00:03:30) *ぴよ帝Bは羽毛を汗でビッショリと濡らしながら険しい表情で先手の攻めを切らしにいく。後手苦戦を自覚しているらしい。 59 5二桂成(64) ( 0:09/00:04:25) *桂馬の王手で護衛の金が剥がされる。しかし、△同金と取られたとき、馬と持ち駒だけで先手に継続手があるのだろうか? 60 5二金(61) ( 0:09/00:03:39) * 61 5五馬(54) ( 0:09/00:04:34) *後手玉は初期配置の居玉だが、どこから攻めれば良いのだろう。攻め駒が不足していふためか、不思議と固そうだ。 ぴよ帝Aは音もなく馬を引く。龍に当たっているが緩手に見える。 62 3九龍(28) ( 0:09/00:03:48) *ぴよ帝Bは龍を逃げる。所謂、「効かされ」で苦しい格好だ。2九の成桂も活用できていない。 63 7八銀(79) ( 0:09/00:04:43) *先手に決め手はないが、後手にも良い手順は無さそうだ。ぴよ帝Aは銀を立って防御を固める。 64 1九成桂(29) ( 0:09/00:03:57) *2九の成桂の最後の活躍は香車を入手することだった。香車があれば、7筋の歩の裏に打ち込んだり、防御を固めることができる。勝負はもう1ラウンドありそうだ。 65 7七玉(68) ( 0:07/00:04:50) *先手はさらに防御を固める。これは△7五香打を防いだ手か?龍という危険からも遠ざかって、良さそうに見える。 66 7四歩(73) ( 0:09/00:04:06) *ここでぴよ帝Bの反撃。同歩と応じると、裏に香車を打たれる。 67 6六馬(55) ( 0:09/00:04:59) *しかし、それも読み筋だったようで、馬を防御に活用しながら龍に当てる。これは龍を逃げなければ。 68 3八龍(39) ( 0:07/00:04:13) *ぴよ帝Bは一升だけ龍を引く。 69 3九歩打 ( 0:08/00:05:07) *そんなところに歩を打つのか?おじさんは疑問を感じた。歩が大量に余っている現状、歩を使わなければ優位は築けない。しかし、急戦の名残で先手の歩はほとんど盤上に残っており、歩が打てる筋は2筋と3筋しか無いのだ。 かと言って2筋に歩を垂らすのも明らかに遅い気がする。先手はまだ本当に有利なのだろか? 70 3六龍(38) ( 0:09/00:04:22) *ぴよ帝Bは底歩を打たせたことに満足して悠然と龍を引き上げる。しかし、手番が先手に回った。次は先手の反撃だ。 71 8三香成(86) ( 0:09/00:05:16) *ぴよ帝Aは8筋の香車を成る。 しかし、この攻めは如何にも遅そうだ。 手番があっという間に後手に回る。 72 7五歩(74) ( 0:09/00:04:31) *ぴよ帝Bは悠然と歩を突く。 「貴様からは速い攻めは無い。終局の刻は近いぞ。」 73 7三歩打 ( 0:09/00:05:25) *▲7三歩!?こんなので間に合うなら話は早い!明らかに先手、変調である。 しかし、先手もぴよ帝。腐っても鯛、いや、ヒヨコである。 74 7六飛打 ( 0:09/00:04:40) *飛車を犠牲にする打ち込み。もはや見切った、ということか。 75 7六馬(66) ( 0:09/00:05:34) *同馬、同歩は必然。 76 7六歩(75) ( 0:09/00:04:49) * 77 8八玉(77) ( 0:09/00:05:43) *ぴよ帝Aは歩を払えずに▲8八玉と躱した。先手が勝つには後手の猛攻を受けきる必要がある。 78 6六角打 ( 0:07/00:04:56) *見え見えだが痛烈過ぎる角打。これは急所に刺さっているのか? 「ぴよ帝A、持ち時間を使い切りましたので、これより10秒将棋に入って頂きます。」 これまで黙っていたひよかが秒読みを始める。意外と真面目に時間を測っていたらしい。 「10びょーう。1、2、3、4……」 残り時間も僅かになり、息つく暇もない。ヨーヨーおじさんの棋力ではこの攻防をリアルタイムで読み解くのは不可能である。 79 7七銀打 ( 0:08/00:05:51) *持ち駒を使って受けるしかない。苦しい展開。 しかし、ヨーヨーおじさんは信じている。数多の級位者を屠ってきたぴよ帝の強さを。ぴよ帝が1500点以上有利な局面から負かされるはずが無いと。 80 7七歩成(76) ( 0:09/00:05:05) *打ったばかりの銀が相手の駒台に移る。 81 7七銀(78) ( 0:09/00:06:00) *先手は同銀と取り返す一手だ。 82 3九龍(36) ( 0:07/00:05:12) *ここでぴよ帝Bは角を切らずに龍を下段へ移動させる。6九の金を取られるのは痛すぎる。ぴよ帝Aは秒に追われながら金をスライドさせた。 83 5九金(69) ( 0:08/00:06:08) * 84 7七角成(66) ( 0:08/00:05:20) *「負けたぴよ」 「まで84手を持ちまして後手ぴよ帝Bの勝利です。」 この角切りを見て、ぴよ帝Aはノータイムで駒台に羽を置き、投了を告げた。84手の激闘に終止符が打たれたのである……っておい!何で先手負けてんだよ! 「本譜は▲同玉△7四香打からあとは一手一手の寄りだな。先手にはもう攻め手が無いから、勝ち目がないよ。終盤まで先手有利と見ていたんだが、どこで間違えたかな? それに、よく考えてみたら、17手目は▲4六銀が正解だったな!そちらだったら1729点だが、▲3六銀は1057点だった!すまんすまん!▲3六銀は敗着と言うほどではなかったが、悪手だった!」 こんのクッソヤローがぁぁぁああ!時間を無駄にしたじゃねーかぁぁあ! 「まぁ待て、お前はこの棋譜から何を学んだ?」 えっ? 85 投了 ( 0:09/00:06:17) まで84手で後手の勝ち