先手:先手 後手:後手 手数----指手---------消費時間-- *第二期指す将順位戦 B4 四回戦 ▲三岸健-△デメテルの棋譜です。 デメテルさんは四回戦からの途中参加者で、 本局が初戦でした。 事前にウォーズの棋譜を確認し、居飛車党だということは分かっていたので、相居飛車になることが予想されました。 1 2六歩(27) 2 8四歩(83) *2手目△84歩でした。 デメテルさんは相掛かりの戦績が良かったため▲25歩は自重します。 3 7六歩(77) 4 8五歩(84) 5 7七角(88) 6 3四歩(33) 7 8八銀(79) 8 3二金(41) 9 7八金(69) 10 7七角成(22) 11 7七銀(88) *戦型は角換わりになりました。 12 4二銀(31) 13 2五歩(26) 14 3三銀(42) *▲25歩は保留した方が作戦の幅が広がりますが、 ▲26で止まっていると攻め合いになった時に一手遅れるイメージがあり、また△33銀と形を決めさせた方が▲45桂の目標にしやすいので、大体▲25歩は序盤で決めます。 15 4八銀(39) 16 7二銀(71) *△72銀。 棒銀、早繰り銀、腰掛け銀の3択の余地を残す銀上がり。一時的に駒の連結が良いのでここから急戦を仕掛けるのにも向いてそうです。 17 3六歩(37) *▲36歩。 棒銀に来られた際、▲37桂~▲45桂と跳ねて薄くなった中央を狙う手を用意します。 18 6四歩(63) *▲64歩。 どうやら腰掛け銀に進みそうです。 19 3七桂(29) 20 6三銀(72) 21 6八玉(59) 22 5四銀(63) 23 4六歩(47) * 24 4四歩(43) 25 4七銀(48) 26 4二玉(51) 27 2九飛(28) *▲29飛。 48金、29飛型を目指します。 ▲56銀と出ると桂頭が薄くなったり△65銀とぶつける手段が生じるので、飛金を組み替えて自陣の隙を無くす手を優先しています。 実際すぐに攻める筋はないと思いますが、感覚的なものです。 28 3一玉(42) 29 4八金(49) 30 1四歩(13) 31 1六歩(17) 32 6五歩(64) *△65歩。 6筋の位を取られました。 △64角と据える将棋が増えていますが、47銀型なので、46の歩取りの先手にならない点は、銀出を保留したメリットかもしれません。 33 7九玉(68) 34 6二飛(82) *△62飛。 右四間が後手の構想でした。 35 5六歩(57) *▲56歩。 △55銀と出られるとシンプルに銀を捌かれるので、形は悪いですが56歩として銀の進出を阻みます。 金と玉のコビンが開くため、感覚的に指しにくい手ではありました。 36 8四角打 *△84角。 早速金を狙われました。 しかし角を使ってくれたので、48金29飛型にこだわる必要もなくなりました。 37 5八金(48) 38 7四歩(73) *△74歩。 角を広くしたり、桂馬に活を入れる大きな手だと思います。 39 8八玉(79) *▲88玉。 何はともあれ入場。 一時期は68玉型の方が8筋の攻めから遠くバランスがいいと思っていましたが、囲いに入るのはやはり大きいです。 40 7三角(84) *△73角。 角を好所に移動されました。 次に後手から△45歩と突く手があるのかなと思っていました。 △45歩に▲同歩は△37角成。 △45歩に▲同桂は△同銀で、▲同歩にはやはり△37角成。 41 4八金(58) *よって▲48金として37の地点を受けましたが 42 8四角(73) *△84角と出られ、再度金取り。 43 5八金(48) 44 7三角(84) *2回目の△73角。 局面は互角と見ていましたが、残り時間が 三岸10分-デメテル5分ほどだったので、 どうにか打開を図ろうと思いました。 45 8三角打 *▲83角。 ▲74角成で馬を作って相手の攻撃陣を牽制するのが主な狙いです。 △63銀から▲74角成を防がれると打った角が取り切られる恐れがあったため、少し打ちにくい角ではありました。 46 6四飛(62) *△64飛。 飛車の縦の利きを残すため、△63銀ではなく△64飛と受けたそうです。 実際それでも角道が止まってしまっているのと、▲61角成からの強襲があるため、この受けはあまり良くなかったように思います。 47 6一角成(83) 48 6一飛(64) 49 7二金打 *▲72金。 両取りですが、角損しているので角を取っても駒割りは互角です。 ただし、相手の右辺に大きく隙が出来るため、角を打ち込む展開に期待していました。 50 4一飛(61) 51 7三金(72) 52 7三桂(81) 53 5二角打 *▲52角。 飛車を取らせるのは、▲71飛と王手されるぐらいで嫌だと思うので、飛車は渡せません。 △74角成は甘受して飛車を逃げるところだと思います。 54 4二飛(41) 55 7四角成(52) 56 4五歩(44) *△45歩。 37の桂馬の利きをうっかりされていて、枚数が足りていないことに気づいてなかったそうです。 57 4五歩(46) 58 1五歩(14) *△15歩。 同歩も考えましたが、あまり言いなりになると手を作られそうなので、ここはシンプルに桂馬を取ります。 59 7三馬(74) 60 1六歩(15) 61 5五歩(56) *▲55歩。 △43銀と引かせて飛車の活用を押さえます。 62 4六歩打 *△46歩。 銀が54にいる間に手を作ろうとしています。 63 4六銀(47) 64 5六角打 65 2八飛(29) 66 4五銀(54) *△45銀。 精算に応じれば、こちらは攻めの銀桂を捌けるので悪い取引ではないように思います。 67 4五銀(46) 68 4五角(56) 69 4五桂(37) 70 4五飛(42) *△45同飛。 △49飛成は許せないので飛車を止めます。 ここで歩が3枚あるのは心強い。 71 4六歩打 *▲46歩。 大駒を近づけて受ける手筋。 72 4六飛(45) 73 4七銀打 *▲47銀。 がっちり銀を投入して止めます。 74 4二飛(46) *△42飛。 次に△46歩の叩きや、△37金の打ち込みが気になるところですが。 75 5四歩(55) *▲54歩。 いかにもピッタリな突き出し。 46、37の地点をカバーしつつ、53にと金を作る手を見せることができ、ここは優勢になったと思いました。 76 1七歩成(16) *△17歩成。 ▲53歩成から攻め合っても良さそうでしたが、あわよくば飛車を逃げながら1筋に転換したかったのでしばらく逃げます。 77 1七香(19) 78 1七香成(11) *▲29飛△18成香の交換を入れて、▲26飛~▲16飛を狙います。 79 2九飛(28) 80 1八成香(17) 81 2六飛(29) * 82 7一香打 *△71香。 間接的に自玉を睨んでおり、実践的な手だと思いました。 83 6三馬(73) *▲62馬。 ▲91馬で香車を補充する手もあったと思いますが、なんとなくにじり寄ってプレッシャーをかけました。 84 1五歩打 *△15歩。 ▲16飛を防ぎつつ、飛車を詰ますような手も狙っていそうな手。 85 5三歩成(54) *△15歩は瞬間なんでもないので、▲53歩成を決行。 86 4四飛(42) 87 4五歩打 *▲45歩。 飛車を止めつつ、▲44桂馬を打つ土台作り。 88 8四飛(44) 89 4四桂打 90 8六桂打 *△86桂。 終盤のスピードアップを図る矢倉崩しの手筋の桂捨て。 91 3二桂成(44) 92 3二玉(31) 93 6八金(78) *▲68金。 ▲86歩と桂馬を取った手が詰めろになれば外したかったですが、分かりませんでした。 94 1四桂打 *△14桂。 飛車取りですが、ここは寄せを考えたいところ。 95 1三歩打 *▲13歩。 この歩で相手玉は一気に狭くなりました。 ▲54角や▲43角からの詰めろ。 96 2六桂(14) * 97 5四角打 98 5四飛(84) 99 5四馬(63) *ここで△投了となりました。 千日手の打開を図った▲83角が結果的に功を奏し、以降ただやんしないよう丁寧に指して、優勢を維持できたように思います。 最後まで閲覧いただきありがとうございました。