先手:居飛車 後手:嬉野流 手数----指手---------消費時間-- *新型の嬉野流は左銀を3段目に上げることを優先させるので、相手が飛車先を早めに伸ばしてきた時、▲2三歩(△8七歩)と打たれる変化がある。変な形ではあるが、対処法を知っていれば別に怖い手ではない。とは言え一歩間違えるとすぐ潰れてしまう危険性もあるので、代表的な変化を一通り紹介しておく。基本的には打たれた歩の回収を目指すことになる。まずのその成功例を見ていきたい。 もっとも駄目な例は→ #48349 1 7六歩(77) 2 4二銀(31) 3 2六歩(27) 4 5四歩(53) 5 2五歩(26) 6 5三銀(42) 7 2四歩(25) 8 2四歩(23) 9 2四飛(28) 10 3二金(41) 11 2三歩打 *相手としてはつい打ちたくなる歩だが、 12 3一角(22) *角を引いておいて別に何ともない。 13 4八銀(39) *ここであえてすぐには回収に向かわず、中飛車にする手もある→ #48040 14 1四歩(13) *端を突くのが回収の第一歩。 ここで▲1六歩の変化は→ #48036 15 6八玉(59) *ここで△4四銀の変化は→ #48038 16 1三角(31) *ここで▲1四飛の変化は→ #48030 17 2八飛(24) 18 2四歩打 *飛車を引かせてから歩を打てば一丁上がり。 19 1六歩(17) *今更端を突いてきてももう間に合わない。 20 2三金(32) *回収完了。嬉野流は序盤で一歩損することが多いが、この場合は逆に一歩得した。この後は△3一角~△2二飛として、相手が歩切れなのを突いて2筋から攻めていくのが一般的。評価値的にはさほど後手有利というわけでもないが、人間的にはかなり指しやすい展開だと思う。