開始日時:2015/08/31 12:06:15 持ち時間:3分切れ負け 棋戦:将棋ウォーズ(弾丸) 手合割:平手   手合割:平手 先手:daimonion 後手:BASTARD00 手数----指手---------消費時間-- *今回はソフトではなく人間、それも嬉野流の創始者である嬉野さんの棋譜です。2015年の8月31日に将棋ウォーズの弾丸(3分切れ負け)で指された一局です。先手番のdaimonionさんはご自身の対局動画をyoutubeに上げている将棋ファンにはお馴染みの方で、当時六段でした。後手のBASTARD00さん(嬉野さん)はまだアカウントを作ったばかりだったらしく、当時18級でした(現在は七段)。 1 7六歩(77) ( 0:01/00:00:01) *先手は角道を上げるオーソドックスな出だし。 2 4二銀(31) ( 0:00/00:00:00) *対する後手はいきなり銀を上げます。天野貴元さんの書かれた嬉野流の本には先手番での指し方しか載っていないため、たまに嬉野流は後手番では出来ないと思っている方がいたりするのですが、ご本家は先後関係なく指します。 3 7八飛(28) ( 0:02/00:00:03) *daimonionさんは生粋の三間飛車党なので、今局でもすかさず振ってきました。天野さんの著書にも「嬉野流に対する振り飛車の中で三間飛車が一番の天敵」と書かれている通り、とても有力な対策だと思います。 4 3一角(22) ( 0:01/00:00:01) *居飛車相手だとすぐには角を引かないことが多いようですが、今回は対振りなので4手目で3一角としました。 5 4八玉(59) ( 0:01/00:00:04) 6 5四歩(53) ( 0:00/00:00:01) 7 6八銀(79) ( 0:00/00:00:04) 8 5三銀(42) ( 0:01/00:00:02) 9 3八銀(39) ( 0:01/00:00:05) 10 8四歩(83) ( 0:02/00:00:04) *飛車先を伸ばします。一見するとごく普通の斜め棒銀(鳥刺し)を狙っているような印象です。 11 6六歩(67) ( 0:01/00:00:06) 12 8五歩(84) ( 0:00/00:00:04) 13 7七角(88) ( 0:00/00:00:06) 14 4二玉(51) ( 0:01/00:00:05) *ここで居玉を解消。天野さんの著書でも、対振りのときは玉を7八(後手なら3二)まで持って行くことが推奨されています。 15 5六歩(57) ( 0:01/00:00:07) 16 3二玉(42) ( 0:01/00:00:06) *これで移動完了です。薄すぎですが、嬉野流は大体いつもこんな感じです。 17 3九玉(48) ( 0:00/00:00:07) *先手は美濃です。玉形では先手が大きく勝ってます。 18 4四銀(53) ( 0:02/00:00:08) *斜め棒銀を目指すなら6四銀ですが、4四に上がりました。 19 8八飛(78) ( 0:04/00:00:11) *後手の角道が通ったので、先手は△8六歩に備えて8筋に飛車を回りました。 20 5五歩(54) ( 0:01/00:00:09) *しかし後手は8筋ではなく、5筋から仕掛けます。 21 6七銀(68) ( 0:01/00:00:12) 22 5六歩(55) ( 0:01/00:00:10) 23 5六銀(67) ( 0:01/00:00:13) 24 5二飛(82) ( 0:02/00:00:12) *この飛車周りが最初からの狙いだったようです。天野さんの著書だと対三間飛車には「準急戦」と呼ばれる指し方が紹介されているのですが、それとはまったく異なる本家ならではの構想です。 25 5八飛(88) ( 0:02/00:00:15) *先手も飛車を5筋に持ってきました。 26 1四歩(13) ( 0:01/00:00:13) *1四歩を突いて角の活用を図ります。 27 4六歩(47) ( 0:02/00:00:17) 28 1三角(31) ( 0:02/00:00:15) * 29 6八角(77) ( 0:01/00:00:18) *角には角で対抗。 30 5七歩打 ( 0:03/00:00:18) *嫌らしい歩打ちです。同角とすると銀がタダなので飛車で取るより他はありません。ここで歩打ちに替えて、△5六飛車▲同飛△6七銀という手もあったようです。 31 5七飛(58) ( 0:01/00:00:19) 32 4六角(13) ( 0:02/00:00:20) *角を捌きに行きます。 33 5五歩打 ( 0:05/00:00:24) *先手は飛車を逃げずに5五歩。 34 5七角成(46) ( 0:02/00:00:22) 35 5七角(68) ( 0:01/00:00:25) 36 8六歩(85) ( 0:05/00:00:27) 37 7七桂(89) ( 0:03/00:00:28) *同歩とせずに桂馬を跳ねて攻め合いを目指しました。しかしこれはあまり良くない手だったようで、技巧に読ませると-1028で後手優勢。 38 8七歩成(86) ( 0:04/00:00:31) 39 6五桂(77) ( 0:01/00:00:29) 40 7七と(87) ( 0:02/00:00:33) *じりっとと金を寄せてから、 41 5八金(69) ( 0:02/00:00:31) * 42 8九飛打 ( 0:05/00:00:38) *飛車下ろし。 43 2八玉(39) ( 0:02/00:00:33) *先手は急いで囲いに入ります。 44 6四歩(63) ( 0:04/00:00:42) 45 6三角打 ( 0:02/00:00:35) *この角を打ちたいがために、先手は桂馬を跳ねて6四歩と突かせたのかも知れません。 46 6五歩(64) ( 0:02/00:00:44) *飛車は逃げずに桂馬を取りました。 47 5二角成(63) ( 0:01/00:00:36) 48 5二金(61) ( 0:03/00:00:47) *飛車は取られましたが、それまで遊んでいた金が守りに参加してきました。 49 5四歩(55) ( 0:01/00:00:37) 50 7八角打 ( 0:02/00:00:49) *浮いている銀を狙いつつ角を設置。ここはすでに後手勝勢です。 51 4七銀(56) ( 0:02/00:00:39) *銀が逃げたところで、 52 6七と(77) ( 0:02/00:00:51) *と金寄り。 53 4六角(57) ( 0:00/00:00:39) 54 5八と(67) ( 0:03/00:00:54) 55 5八銀(47) ( 0:01/00:00:40) 56 5六角成(78) ( 0:04/00:00:58) * 57 6四角(46) ( 0:01/00:00:41) *角をタダで取られるわけにはいかないので、攻め合いを目指して6四に出ますが、 58 4六桂打 ( 0:04/00:01:02) *これが決め手でした。 59 投了 ( 0:00/00:00:41) まで58手で後手の勝ち