先手:先手 後手:後手 手数----指手---------消費時間-- *指す将順位戦  B級5組 第3局 http://twishogi.web.fc2.com/sasu_sho/index.html 指す将順位戦初勝利の記念に棋譜を保存します。 三岸健です。対戦相手はとよしさん。 事前に「4か5に振ります!」との宣言があり、対抗形になることを予想していました。 1 2六歩(27) 2 3四歩(33) 3 2五歩(26) 4 3三角(22) 5 4八銀(39) 6 4二飛(82) *6手目△42飛。 6手目にとよしさんが飛車を振り戦型が確定。 角道オープン型の四間飛車でした。 最近は四間飛車にはクルクル角戦法を連採していましたが、2回戦で失敗したので、別の戦法に決めていました。 7 5六歩(57) 8 6二玉(51) 9 9六歩(97) *穴熊を警戒して早めに端を突きます。 10 5二金(41) 11 9五歩(96) *受けなかったので突き越します。 最近はコンピュータ将棋で、穴熊相手に桂・角を捨てながら端に殺到する作戦がありますが、事前練習できちんと攻めを繋げられなかったので、本局はじっくり指す方針でした。 12 7二玉(62) 13 7八銀(79) *13手目▲78銀。 引き角戦法が用意の作戦でした。 とはいえ、「▲78銀~▲79角~▲57角と角をどかして玉を囲う」という事しか知らないので、手探りの採用でした。 14 8二玉(72) 15 7九角(88) 16 3二銀(31) *16手目△32銀。 57に角を上がる形は後手からの攻めの目標になって怖い意味がありますが、角道オープンの四間飛車は銀がすぐには出て来ないので、ノーマル四間飛車よりプレッシャーにならない意味があるように感じます。 また振り飛車の常套手段である、▲24歩~△22飛の飛車ぶつけもないため、少し安心していました。 17 5七角(79) 18 9二香(91) *穴熊宣言。 19 6八玉(59) 20 9一玉(82) 21 7九玉(68) 22 8二銀(71) 23 8八玉(79) *23手目▲88玉。 玉を88まで囲えて一安心です。 79玉型や68玉型で仕掛けるのは、24の地点で駒を交換した際角のラインに入るため、技がかかりやすいイメージがあります。 24 7一金(61) 25 2四歩(25) *25手目▲24歩。 開戦。 後手は52の金が浮いており、飛車もぶつけられないため、ここはポイントを上げる事ができました。 26 2四歩(23) 27 2四角(57) *27手目▲同角。 △同角▲同飛△23歩▲28飛△33角が読み筋。 28 2三歩打 *28手目△23歩。 △23歩でした。 これは▲33角成に△同桂か△同銀ですが、どちらでとっても味が悪そうです。 29 3三角成(24) 30 3三銀(32) *30手目△同銀。 ▲23飛成とさせないなら△33桂ですが、銀を33に上がれば飛車のぶつけがあるため、被害を1歩損に抑える事ができそうです。 31 2三飛成(28) 32 2二飛(42) 33 2二龍(23) 34 2二銀(33) *34手目△同銀。 今後の方針を決める一つの分岐の局面でした。 ▲32飛と、金銀両取りに飛車を打ち込む手が見えるところですが、相手が歩切れであり、▲32飛に△28飛と打ち合う展開に自信が持てなかったため、本譜の進行を選びます。 35 2八飛打 *35手目▲28飛車。 自陣飛車。飛成の受け方が難しく、ここで少し良くなったと感じました。 36 2三飛打 *36手目△23飛。 飛車を合わせましたが。 37 2四歩打 *37手目▲24歩。 交換には応じず無慈悲に歩を打つ。 △33飛と寄った形がひどいので、どうにかなると思いました。 38 3三飛(23) 39 4一角打 *39手目▲41角。 52の金取りと、2筋突破の両狙いです。 40 4二金(52) *40手目△42金。 金が囲いから離れますが、角取りの先手で催促されました。 ここで、▲23角成△同銀▲同歩成△同飛▲同飛成と全て精算して貰えれば、角歩と飛銀の交換なので大きな駒得ですが、▲23角成に△31銀と引かれると、▲33馬△同桂▲23歩成△45桂のように、攻めの目標となる駒に逃げられてしまうため、2筋突破は断念し、本譜の順を選びます。 ※ ▲23歩成もありました 41 6三角成(41) *41手目▲63角成。 何か明確な狙いがあるわけではありませんが、後手かもすぐに厳しい狙いがあるようには見えないため、馬を作ってじっくり指します。 42 1四歩(13) 43 5五歩(56) *43手目▲55歩。 味の良い突き出しだったと思います。 5筋の歩を切って、と金で勝とうと言う手です。 44 4四歩(43) *44手目△44歩。 飛車の横利きで53の地点を受けられました。 ここで歩交換を決行すると、飛車を5筋に回られ飛車が活躍する展開が予想され、また、▲54歩△同歩▲同馬と馬を54に移動した手が21の桂馬に当たり、手順に△13桂と跳ねられる展開を警戒していました。 45 1六歩(17) *45手目▲16歩。 実際プレッシャーになったか分かりませんが、前述の桂を跳ねられる順に進んだ際、13の桂馬を目標にするための歩突きでした。 46 3五歩(34) *46手目△35歩。 眠っていた飛車に活を入れる手で、焦りました。 ▲54歩と行きたいですが、あいにく53の地点は相手の数が足りているので容易ではないです。 よってこちらも自陣の駒を活用しにいきました。 47 5七銀(48) *47手目▲57銀。 自陣が薄くなり、銀も浮くので怖いところでした。 この銀は▲66銀、▲56銀、▲46銀、▲68銀の活用があったと思いますが、この時点では決めかねていたため、標的にされた時に決めようと考えていました。 48 7四角打 *48手目△74角。 銀が移動した一瞬の隙を突いた機敏な手でした。 47角成の展開は許せないので、ここは馬を消されますが▲同馬と応じます。 49 7四馬(63) 50 7四歩(73) 51 5一角打 *51手目▲51角。 この角は控室でも指摘されていたようです。 馬を消されましたが、この角を打てたので依然そこまで悪くはなってないように思います。 △31角と根性で受けられた時に手が分からなかったですが、打ちにくいと見ていました。 52 4三飛(33) 53 4二角成(51) 54 4二飛(43) *54手目△同飛。 角金交換ですが、飛が3段目から移動したため、23歩成が入ります。 また、53の地点を薄くして歩成りを間に合わせる方針だったため、この交換は良しとしました。 55 2三歩成(24) 56 3一銀(22) 57 5四歩(55) *57手目▲54歩。 狙いの歩突き。 58 5四歩(53) 59 5三金打 *59手目▲53金。 飛車を追いつつ歩を垂らす手を狙います。 60 7二飛(42) 61 6三金(53) 62 4二飛(72) 63 5三歩打 *63手目▲53歩。 待望の歩を垂らす手が実現しました。 64 4三角打 *64手目△43角。 しかしこの自陣角が粘り強い。 ▲52歩成で歩金と角の交換になりますが、味消しと見て別の地点を攻めます。 ※この歩が成るのは100手先の事でした 65 2二歩打 66 6二歩打 *66手目△62歩。 ▲52金の一手に見えますが、この後自分に見落としがあり、▲64金と引いてしまいます。 ※ この△62歩は終局まで残っており、飛車の横利きを止めていたため大局的にはあまり良い手ではなかったかもしれません。 67 6四金(63) 68 7五角打 *68手目△75角。 痛い両取りを喰らいました。 ただ、57の銀は狙われた時に逃げつつ手順に前に進める展開を狙っていたので、この両取りはめちゃくちゃ痛かったですが、そこまで悲観はしませんでした。 69 6六銀(57) 70 6四角(75) 71 2一歩成(22) 72 3六歩(35) *△72手目36歩。 銀取りに構わず飛車のコビンを狙った歩突き。 △64角と引いた位置が急所の位置で、ここ数手で一気に苦しくなったと感じていました。 ここでは▲46桂のような受けも考えていましたが、△45歩とさらに桂を目標にされて、収集がつかなくなると思いました。 73 2四飛(28) 74 3四金打 *74手目△34金。 重そうな手ですが、打たれてみると確かに飛車が狭く、嫌な手でした。 ※ 控室では、▲同飛△同角▲33との進行が予想に上げられていましたが、大駒を切る手は一切考えていませんでした。 75 2六飛(24) 76 2一角(43) *76手目△21角。 △25金と更に飛車を圧迫される順を気にしていましたが、と金を取りました。 しかしこの手も頼みのと金を払われ、53の歩まで払われたら投了すら考えていました。 77 3六飛(26) 78 3五歩打 79 2六飛(36) 80 4三角(21) *80手目△43角。 後手も慎重で、しっかり飛車を抑えつつ、△25金を狙ってきました。 81 2四と(23) 82 2二飛(42) *82手目△22飛。 前手で▲24と金と活用できたのが大きく、またこの手は▲23歩で止める事が出来るので、少し紛れたと思いました。 83 2三歩打 84 3二飛(22) 85 3四と(24) 86 3四角(43) *86手目△同角。 局面がさっぱりしました。 駒割は、角と金桂の交換で、歩の損得はなし。 66の銀と31の銀の働きの差、△62歩で飛車が6~7筋で使いにくくなっている事等を鑑みると、ここでも若干先手がいいように思います。 87 6五銀(66) *87手目▲65銀。 急所の角をどかしに行きます。 88 2五歩打 *88手目△25歩。 悩ましい歩が来ました。 銀と連携して飛車は8~7筋で使いたかった事、角のラインに入る事から、28に引く手は考えませんでした。 しかし86には角の利きがあり、76も玉のコビンを狙う歩が手順に伸びるため、逃げ場所に困りました。 よって消去法で▲66飛でしたが。 89 6六飛(26) 90 7五角(64) *90手目△75角。 この角も痛かったです。 飛車を逃げて△57角成と進むと、34の角と連携して一気に潰される懸念がありました。 91 7六飛(66) 92 5七角成(75) 93 5八金(49) *93手目▲58金。 67への殺到は許せなかったのでここは受けます。 △39馬から桂香を拾われる展開は最早仕方ないと思っていました。 94 7五歩(74) *94手目△75歩。 感想戦の中で、とよしさんは△75馬とするべきだったと嘆かれていました。 8筋に飛車を逃げた形が、65の銀の応援も利く形で、穴熊を縦から攻める事になって厳しいです。 95 8六飛(76) 96 5八馬(57) *96手目△58馬。 △39馬を予想していたので、この馬切りは予想外でした。 確かに▲58金と取り返した手は美濃囲いが歪み、実戦的に嫌な手でした。 97 5八金(69) 98 7二金打 *98手目△72金打。 対局中変な声が出ました。これが穴熊党の手かと。 この局面、駒割はこちらの桂得で、囲いの差は歴然。 飛銀の働きではこちらが勝っていますが、長い戦いになると思っていました。 99 6四桂打 *99手目▲64桂。 ※ 控室指摘は52歩成と成り捨ててから▲64桂馬。 100 7三金(72) 101 7四金打 *101手目▲74金。 「合わせの歩」ならぬ「合わせの金」。 銀を手順に進める事ができます。 102 7四金(73) 103 7四銀(65) 104 6三金打 *104手目63金。 △73金とは打ちにくいところだったと思いますが、△63金では83の地点が薄くなり、64の桂を取っても金がそっぽなので、ここは少し指しやすくなったと感じました。 105 8三銀成(74) 106 8三銀(82) 107 8三飛成(86) 108 8二銀打 *108手目△82銀。 歩切れのため△83歩と蓋をする手がなく、心許なかったと思います。 龍を逃げずに駒を繋ぐ展開も考えましたが、受け切られるとひどいので、86龍と引いて端を絡める方針にしました。 109 8六龍(83) 110 6四金(63) 111 9四歩(95) 112 9四歩(93) 113 9三歩打 114 9三香(92) 115 8四銀打 116 8三歩打 117 8三銀成(84) 118 8三銀(82) 119 8三龍(86) *119手目▲同龍。 パタパタと手が進みました。 心の中で「△82銀!△82銀!」と願ってました。 120 9二銀打 *120手目△92銀。 無慈悲な92銀。 121 8五龍(83) *121手目▲85龍。 何かが気になって▲86龍とは引かなかったんですが、何だったか忘れました。 しかしこの位置も81の桂馬が当たってくるので、あまり良い位置ではなかったように思います。 122 8三歩打 123 6八金(58) *123手目▲68金。 手が見えなかったので自陣に手を入れました。 ▲69金打ちとすれば一手で美濃が再構築できましたが、攻め駒不足を気にしました。 また▲46角と打つ手が急所のラインですが、△55歩で簡単に止まるので打てません。 ここは攻めあぐねています。 124 2三角(34) *124手目△23角。 歩切れを解消しつつ飛車の利きを通して味の良さそうな手。 ただ実際は、66手目で打った△62歩を△63歩と退かして、△72飛と活用する展開の方が、玉の近くを攻められるのではと見ていました。 125 7四金打 126 7四金(64) 127 7四龍(85) 128 7三金打 *128手目△73金。 ※控室のゆーてん氏 「頼む!▲64角いけ!」 129 5四龍(74) *129手目▲54龍。 やはり46角と打つ手が急所だと考えていたので、天王山を抑えに行きました。 ※控室のゆーてん氏  「(´・_・`)」 130 4五角(23) *130手目△45角。 早速目標にされる龍。 控室ではここで▲44龍が指摘されていましたが、歩を取ると△48歩と垂らされる手や、△42飛のぶつけから△47飛成を見せられる展開を嫌い、▲55飛とかわしました。 ※ ▲44龍に△42飛のぶつけは▲43銀と打てば、飛か角が取れました。▲43銀が見えていませんでした。 131 5五龍(54) 132 3六歩(35) 133 4三金打 *133手目▲43金。 飛車を3筋で活用されそうなので、根っこの飛車を攻めに行きました。 134 5四歩打 *134手目△54歩。 控室コメントにありましたが、先程のタイミングで▲44龍と入るより、このタイミングで▲44龍と入った方が、角の逃げ方を限定できているため結果的に得になりました。 135 4四龍(55) 136 3七歩成(36) 137 3二金(43) 138 3二銀(31) 139 4五龍(44) *139手目▲45龍。 駒の取り合いになりました。後手はと金と手番を得る事が出来ましたが、こちらは大駒コンプリート。 優勢は優勢だと思いますが、32の銀の存在のせいで妙に相手陣に迫りにくく、と金を取りきるまで安心できませんでした。 140 4八と(37) 141 3七角打 *141手目▲37角。 ずっと打ちたかった急所のラインの角。 142 4四歩打 143 3四龍(45) 144 5六桂打 *144手目△56桂。 巧妙に手を繋ぎます。 ここで美濃の形を崩した効果が出ており、嫌な食いつき方でした。 145 6九金(68) 146 6八金打 147 5七銀打 *147手目▲57銀。 控室コメントでは受けすぎると怪しくなると言われていましたが、もとより攻め合い勝ちの方針ではなかったので、局面をさっぱりさせる事を目指していました。 148 6九金(68) 149 6九銀(78) 150 4七と(48) *150手目△47と。 あ、痛い。 ここで、45にいた龍を△44歩▲34龍で退かした効果が出ています。 151 7三角成(37) 152 7三桂(81) 153 5六銀(57) 154 3三歩打 155 4四龍(34) 156 5七と(47) *156手目△57と。 と金がなかなかしぶといです。 駒を使わせるため、一旦攻めました。 157 5一飛打 158 6一金打 159 1一飛成(51) 160 5六と(57) 161 5二歩成(53) *161手目▲52歩成。 63手目に垂らした歩が、ようやくと金になりました。 162 2一銀打 *162手目△21銀打。 根性の銀打ち。△22歩から銀を取りに行く手も考えましたが、間に合うか分かりませんでした。 163 6一と(52) 164 6一金(71) 165 7四桂打 *165手目▲74桂 ▲82金までの詰めろ。 166 8一銀(92) 167 7八銀(69) *167手目▲78銀。 64角ぐらいで勝てた気もしますが、1分では読めず、△67とを防ぎました。 ※ 控室では香を走って詰めろをかける順も指摘されていました。ただ今でも香を走って詰めろになってるか全然分からないです。 168 7六歩(75) 169 5四龍(44) 170 7七歩成(76) *170手目△77歩成。 ▲同銀は△67とがあるので、▲同玉か▲同桂ですが、▲同玉は玉が露出するので指しにくかったです。 ▲同桂も△76歩が見えていますが、▲同桂△76歩▲56龍△77歩成▲同銀の進行は、相手の攻めが切れていると思いました。 171 7七桂(89) 172 7六歩打 173 5六龍(54) 174 7七歩成(76) 175 7七銀(78) *175手目▲同銀。 これで一安心。 と思いきや、すぐには楽にさせてくれませんでした。 176 6五角打 *176手目△65角。 ▲同龍△同桂に▲64角と設置して勝ちに思えましたが、寄せ損なうといつでも王手飛車がある形なので、ここは冷静に逃げます。 177 5九龍(56) 178 7五歩打 *178手目△75歩。 攻めの継続を図った手ですが、△74角と74の桂馬を外される展開の方が嫌でした。 179 6四金打 *179手目▲64金。 角を取りに行った手というよりは、74の桂馬を守りにいった手です。 180 7四角(65) 181 7四金(64) 182 8二桂打 183 7三金(74) 184 7二銀(81) *184手目△72銀。 ▲同金△同金▲51龍と精算して龍を使う手もあったと思いますが、金二枚持たれると横から攻めても迫力に欠けるため本譜を選びます。 185 7四歩打 *185手目▲74歩。 節約した攻め方。安全勝ちで終始一貫。 186 7四桂(82) *186手目△同桂。 ※ここ▲82金の一手詰めでした。見えてませんでした。 187 7四金(73) 188 8二桂打 189 2八角打 *189手目▲28角。 ようやくこのラインに角を設置できました。 受けが難しそうです。 190 7一金(61) 191 5一龍(59) 192 8一金(71) 193 7三歩打 194 7四桂(82) 195 7二歩成(73) 196 8二金打 *196手目△82金打。 ※ ▲同とで詰んでました。見えて(ry 197 8一と(72) 198 9二玉(91) 199 8二と(81) *199手目▲82と。 までで先手の勝ちとなりました。 序盤30手目あたりでリードする事ができ、以降怪しいところ多々ありましたが、全体を通して負けにくい手を指せたと思います。 最後までご覧いただきありがとうございました。