開始日時:2025/05/30 20:00:22 棋戦:R対局 持ち時間15分 手合割:平手 先手:chanmao(1272) 後手:Sae_nai(1288) 手数----指手---------消費時間-- *指す将順位戦10th B級1組1回戦 vs冴えない笑顔さん 本局はB級1組の開幕戦. noteの方で自戦記をあげています. https://note.com/5daysmouse_pika/n/n17da12bc15c9 こちらでは1手ごとにお気持ちを綴ります. この上なく先手番目線での執筆ですがご了承ください. 1 2六歩(27) ( 0:03/00:00:03) *振り駒で先後決定. 先手:まおち 後手:冴えない笑顔さん 2 3四歩(33) ( 0:03/00:00:03) *冴えない笑顔さんは矢倉党.避ける手も考えたが,結局は正面から矢倉で戦うと決めて臨んだ. 3 7六歩(77) ( 0:02/00:00:05) *本局は先後問わず同じ作戦で行くつもりで,事前勉強の精度的にもあまり影響はなさそうだったから正直どっちでもよかった.でも何となく先手を引いて気分はいい. 4 4四歩(43) ( 0:02/00:00:05) *相矢倉戦を受け入れるにしても,この歩を早めに突かせられるのは先手番の特権.後手の選べる形が減るので悪くない 5 4八銀(39) ( 0:02/00:00:07) 6 4二銀(31) ( 0:02/00:00:07) 7 2五歩(26) ( 0:05/00:00:12) *向かい飛車等の選択肢を与えるので,普段はこんなに早く飛車先は決めない.冴えない笑顔さんならほぼ△3三銀だろうと思っていたが,一応雁木や振り飛車の線を早めに消しておこうという意図. 8 3三銀(42) ( 0:01/00:00:08) *一安心.(お互いに,だろうが...) 9 5八金(49) ( 0:03/00:00:15) 10 8四歩(83) ( 0:01/00:00:09) 11 6八銀(79) ( 0:02/00:00:17) 12 8五歩(84) ( 0:02/00:00:11) 13 7七銀(68) ( 0:01/00:00:18) *しばらくは淡々と駒組. 14 3二金(41) ( 0:02/00:00:13) 15 7八金(69) ( 0:02/00:00:20) 16 4一玉(51) ( 0:02/00:00:15) 17 6九玉(59) ( 0:03/00:00:23) 18 5二金(61) ( 0:02/00:00:17) 19 5六歩(57) ( 0:02/00:00:25) 20 5四歩(53) ( 0:01/00:00:18) 21 3六歩(37) ( 0:05/00:00:30) *この辺までは,(▲2五歩を決めた以外は)作戦の含みが多い駒組ができている.不満なし 22 4三金(52) ( 0:03/00:00:21) *まずは金矢倉をしっかり組むのが,冴えない笑顔さんの駒組スタイル 23 4六歩(47) ( 0:07/00:00:37) *多分人生で初めて突いた.ここから米長流急戦矢倉を目指すのが本局のテーマ.挑戦. 実戦で指すのは初めてだが,本局に向けて最低限の勉強はしてきたつもり 24 3一角(22) ( 0:05/00:00:26) 25 4七銀(48) ( 0:08/00:00:45) 26 6二銀(71) ( 0:02/00:00:28) 27 3七桂(29) ( 0:03/00:00:48) 28 7四歩(73) ( 0:04/00:00:32) 29 6六銀(77) ( 0:10/00:00:58) *米長流急戦矢倉の基本の構えが完成.自玉は薄いが攻撃力は十分.いかにも楽しそうな陣形 30 8六歩(85) ( 0:02/00:00:34) *左銀が動いたので8筋交換.自然. 31 8六歩(87) ( 0:02/00:01:00) 32 8六角(31) ( 0:02/00:00:36) 33 8七歩打 ( 0:02/00:01:02) 34 4二角(86) ( 1:09/00:01:45) *しかも手順に角を移動できる 35 5五歩(56) ( 0:08/00:01:10) *とはいえ,この局面は想定していた.この形の場合は, ▲5五歩△同歩▲4五歩△同歩▲2四歩△同歩▲4五桂△4四銀▲4六銀 というのが予定の進行だった.あとは中央の厚みを生かして玉頭に迫る構想. 36 5五歩(54) ( 0:01/00:01:46) 37 4五歩(46) ( 0:06/00:01:16) 38 8六歩打 ( 0:02/00:01:48) *oh... 5筋で1歩を得たことに反応した手筋. この筋の存在は事前準備の段階で認知していたが,さっき交換したところにもう一度合わせるのはちょっとやりにくいと勝手に思っていた. 39 8六歩(87) ( 0:05/00:01:21) 40 8七歩打 ( 0:03/00:01:51) *これが打てる 41 8七金(78) ( 0:01/00:01:22) 42 8六角(42) ( 0:02/00:01:53) 43 7八玉(69) ( 0:08/00:01:30) *部分的に定跡化された受け.付け焼き刃でもとりあえず覚えててよかった. 代えて▲8六同金は△同飛で,8筋が受からない 44 9五角(86) ( 0:02/00:01:55) *でもこれで完全に想定を外れた. 9五角の筋が手強い的な文言をどこかで見かけた記憶はあるが,初めて指す戦法だし,深めの対策はやられてから考えればいいと楽観していた. 初戦でいきなり,時間もあまり使わずにこれを指されたことで,正直浮き足立った.冴えない笑顔さんの矢倉の経験値を甘く見ていた... 45 8六歩打 ( 0:12/00:01:42) 46 7三角(95) ( 0:03/00:01:58) *飛車のコビンを睨む好位置に角をセット.このラインが非常に厄介で,以後神経をすり減らすことに. この局面は反省ポイント①.実は▲6五銀とかを考えていた.noteで少し話します 47 2四歩(25) ( 6:57/00:08:39) *苦心した末に突き捨てから入る. この一手に6分57秒かけたらしい. (そんなに使った自覚がなく,後から棋譜見てビビった) 48 2四歩(23) ( 0:07/00:02:05) *無視して△5六歩もワンチャンあるかと思ったが,流石に穏便に対応される 49 4六銀(47) ( 0:08/00:08:47) *中央の制空権で勝負する方針を打ち出した 50 5六歩(55) ( 0:18/00:02:23) *味が良すぎる突き出し 51 5五銀(66) ( 0:58/00:09:45) *代えて▲5五歩も自然で有力. ただ個人的には,歩で抑えた局面は次の狙いに乏しい気がした.多少不安定でも迫力のある手を指したくて銀上がりを選択. 52 5三銀(62) ( 1:16/00:03:39) *中央に加勢. この辺り,両対局者も観戦者も,「先手やや苦しい」という見立てで一致していたみたい.私もそう思う. が評価値は+650ほど先手に振れていた.怖いだけで,先手陣がすぐに潰れるような変化は無いみたい.難しいよ... 53 4七金(58) ( 2:09/00:11:54) *コビンをケアし,左銀を楽にする.5六歩を払う味もある.反面玉が薄くなるので勝負手気味.ギャラリーからも,非常事態宣言という評判. ただ,個人的に本局での勝着を1つ挙げるならこの金上がりである.全然最善ではないが,実戦的にはこれで中央で勝負できる展開になった. 54 5二飛(82) ( 4:25/00:08:04) *後手も中央に加勢.この手に4分半ほどの考慮で迫力がある. 55 4四歩(45) ( 3:00/00:14:54) *この手でほぼ持ち時間を使い切った.(あっという間...) 相手の攻めを待つのが怖くて我慢できなかったのが本音.攻めるならこれしか見えなかった. やや疑問手だが今の実力では仕方なしか... 56 4四銀(53) ( 0:47/00:08:51) 57 4四銀(55) ( 0:59/00:15:53) 58 4四銀(33) ( 0:55/00:09:46) 59 5三歩打 ( 0:54/00:16:47) *とりあえず叩く.後の▲4五桂が当たったりで複雑になればと.苦しいと思ってるので勝負勝負.時間を削る意味もあった. 60 5三飛(52) ( 0:45/00:10:31) 61 5五歩打 ( 0:53/00:17:40) *天王山を死守.ここを取られたら負けの将棋と思って. この瞬間に精算は,最後に▲6六角か▲4六角で勝負になると思っていた(実際は際どい) 62 3三桂(21) ( 3:06/00:13:37) *さらに力を溜めてくる.怖いよー 63 2四飛(28) ( 0:58/00:18:38) *反省ポイント②.秒に追われた. 歩切れを解消しつつ飛車の当たりを緩和する等の意図. だがここでは代えて▲5四銀があった.これを選べなかった理由も軽くnoteで嘆いた. この手で評価値は後手に振れる(-800) 64 2三歩打 ( 0:16/00:13:53) 65 2六飛(24) ( 0:56/00:19:34) *2七・2九は△3八銀があり,2八は当たりが強そう.ということでここに 66 4五歩打 ( 1:20/00:15:13) *しかしこれがシンプルに厳しい.駒の利きが足りていない. ただ,この手で冴えない笑顔さんも1分将棋に突入.あとはどう捻れてもおかしくない. 67 4五桂(37) ( 0:53/00:20:27) *桂を入手して▲6五桂で勝負できればというところ 68 4五銀(44) ( 0:56/00:16:09) *だがそれをケアして銀で取ってきた 69 4五銀(46) ( 0:54/00:21:21) 70 4五桂(33) ( 0:53/00:17:02) *これで桂損.後手陣をもう少し薄くして勝負形にしないと苦しい 71 5六金(47) ( 0:56/00:22:17) *△5七歩成だけは許さない.手番は渡すが,ギリギリで中央の位を保持できていて,すぐには崩されない気がした 72 6二角(73) ( 0:56/00:17:58) *この付近は感想戦で話題になった.やはり後手からのすっきりした攻めが難しかったみたい. 代えて△5八銀や△9五桂で,駒を渡さずに着実に追い詰めれば後手勝勢(-1500),というのがAIの評価だったが,1分将棋で判断するのは大変か. この△6二角で形勢は再び五分に. 73 4五金(56) ( 0:57/00:23:14) *本局のMVP,右金. 色々あったが,最終的に中央の折衝で負けなかったのは彼のおかげ 74 5五飛(53) ( 0:53/00:18:51) *大技で勝負.前手△6二角からの継続手. ただこちらとしては,この捌き合いは攻め合いで勝機が生まれた気がしてありがたい,というのが直感だった. でも後手目線で分かりやすい攻めはこれだったんだろう.先手陣,飛車打てばイチコロみたいな更地だし... 75 5五角(88) ( 0:57/00:24:11) *しかしこれは好位置.玉周りの息苦しさが少し緩和されたのも好感触 76 2六角(62) ( 0:15/00:19:06) *とはいえ飛車の入手は大きい. 手番が回れば厳しい飛車の王手が来る 77 6一飛打 ( 0:57/00:25:08) *一足先にシンプルに厳しい王手.(7一に打ちかけた) 78 5二玉(41) ( 0:57/00:20:03) *合駒が第一感だったが手番を取りに来た.あとは▲6二銀とかを嫌ったと思われる. AI先生によれば△5一歩のみが正着だったが,これは指運の領域だろう. 兎にも角にも,チャンスが来ているとは感じた 79 8一飛成(61) ( 0:55/00:26:03) *次に▲4一銀から後手玉は相当危ない.詰みまであると直感していた 80 4八飛打 ( 0:47/00:20:50) *しかし先に飛車の王手が飛んでくる.4五の金を抜く手も見ていて攻防 81 7七玉(78) ( 0:53/00:26:56) *反省ポイント③ 1手余裕を得て▲4一銀を打つことしか考えておらず,泳ぎにいった.が冷静になれば▲6八桂が自然. この手は後手に受けに回られた場合,速度が逆転する恐れがあった. ここの嘆きも軽くnoteで. 82 6八銀打 ( 0:54/00:21:44) *△6五桂もあったが,銀で王手を決めてきた 83 6六玉(77) ( 0:54/00:27:50) *ここで角を玉で支えると後手玉が詰みやすいんじゃないか,という勘が働いていたのも泳いだ理由のひとつ 84 4五飛成(48) ( 0:32/00:22:16) *金を抜きつつ先手玉に迫る.もう受けはないので,後手玉を詰ますしかない 85 4一銀打 ( 0:55/00:28:45) *読み切れていないが詰むとしたらこれしかない 86 4二玉(52) ( 0:53/00:23:09) *ちょっと見えづらいが,△5三玉は▲5一龍でぴったり詰みなのが後手は痛い.5三〜5四に逃げられないと分かったあたりで詰みが概ね見えた. △6二玉には▲7三銀が打てる.これもぴったり.幸運だったという他ない 87 3二銀成(41) ( 0:57/00:29:42) 88 3二玉(42) ( 0:56/00:24:05) 89 4一銀打 ( 0:41/00:30:23) 90 4二玉(32) ( 0:56/00:25:01) 91 5二金打 ( 0:11/00:30:34) *他にもあったが,以下△3一玉▲3二銀成△同玉▲4一龍で詰み. 92 投了 ( 0:57/00:25:58) まで91手で先手の勝ち