手合割:平手 先手:Shirono138 後手:Len_kurina 手数----指手---------消費時間-- *[将棋ウォーズURL](https://kif-pona.heroz.jp/games/Shirono138-Len_kurina-20191022_212844) 本局はコメント付きでお送りする。 対局前成績 ヤマ:0勝3敗(9位タイ) 蒼沙くりな:0勝2敗(9位タイ) 1 7六歩(77) *本局はコメント付きでお送りする。 対局前成績 ヤマ:0勝3敗(9位タイ) 蒼沙くりな:0勝2敗(9位タイ) 2 8四歩(83) 3 7五歩(76) *先手のヤマさんは振り飛車党。本局も3手目にして振り飛車を明示した。 4 8五歩(84) *対する蒼沙くりなさんは居飛車党。時々中飛車も指す。本局は対抗形になりそうだ。 5 7七角(88) 6 3四歩(33) 7 8八飛(28) *先手は角道オープンの向かい飛車に構えた。△7七角成▲同桂△4五角として馬作りを目指す手はありそうだが▲6五桂△6二銀▲5五角でどうか。1一の香取りが受からないうえに▲7四歩から飛車のコビンを攻める指し方もある。 8 4二玉(51) 9 6八銀(79) 10 3二玉(42) 11 6六歩(67) *ここで角道を止めた。ここからしばらくは駒組の時間になりそうだ。 12 6二銀(71) 13 4八玉(59) 14 6四歩(63) 15 6七銀(68) 16 6三銀(62) 17 7六銀(67) *先手は部分的にメリケン向かい飛車の形に構えた。アマ強豪の横山公望さんが考案した戦法で、向かい飛車の中でも特に攻撃力が高いことで知られている。 18 9四歩(93) *端歩の挨拶。 19 9六歩(97) *きちんと返した。 20 7四歩(73) *挨拶もそこそこに後手からつっかけていった。 21 7四歩(75) 22 7四銀(63) 23 7五歩打 *▲7五歩で後手の攻めはいったん止まるが一歩を手に入れることができた。 24 6三銀(74) 25 3八玉(48) *第二次玉形整備に取り掛かる。先手は美濃囲いを完成させれば一安心だ。 26 1四歩(13) *今度は玉の近くでご挨拶。 27 1六歩(17) *これにも応じる。19手目▲9六歩は突かない指し方もあったが、この端歩はほぼ絶対の手。△1五歩とされてしまうと玉の可動域が一気に狭くなる。 28 4二銀(31) 29 2八玉(38) 30 3一金(41) *後手はエルモ囲いを完成させる。第27回世界コンピュータ将棋選手権で優勝した将棋ソフト「elmo」が多用することから爆発的に知名度が上がった。短手数で組め舟囲いと比べ堅いのが特徴だ。 31 3八銀(39) 32 5二金(61) *これでエルモ囲いの完成。ここから金を5一~5二へと上下に動かし手待ちする作戦もある。後手番なので千日手は大歓迎だ。 33 7八金(69) *現代将棋を象徴する言葉の一つバランス型。見慣れた本美濃囲いよりも若干堅さは劣るが大駒の打ち込みに強いという側面も併せ持つ。 34 3三角(22) *狙いは8八の地点で眠る飛車。▲6五歩等の仕掛けも制限している。 35 6七銀(76) *じっと銀を引く。 36 7二飛(82) *浮いた歩を狙う。▲7六銀には△7四歩だろうか。△8二飛も考えられるがそれは千日手の気配が漂う。 37 8六歩(87) *いよいよ本格的な戦いが始まりそうだ。△同歩には▲同飛がある。飛車の成りこみを防ぐには△8二歩しかないがそれでは飛車が狭いし▲8三歩から攻め込まれそうだ。 38 7五飛(72) 39 8五歩(86) 40 7六歩打 41 8六角(77) 42 8五飛(75) *▲7六銀はどうか。△8六飛車には▲同飛で飛車の成りが約束される。▲7六銀に△6六角は▲8五銀で先手良し。8八の飛車に金のひもがついているのが大きい。その展開はバランス型の良い面が出る。 43 6八角(86) *なんと強気な。先手は飛車交換を挑んだ。 先手の狙いを避ける△8七歩は▲同金があるのでここは△同飛が本命。▲同金に△6九飛や△6五歩(▲同歩は△8八角成で後手優勢)のような手が見えるだけに大胆な一着と言えるだろう。 44 8八飛成(85) 45 8八金(78) 46 6五歩(64) *前述の通り▲同歩は金がただで取れるので後手良し。 47 8二飛打 *8八の金も守りつつ次に▲6四歩の狙いも秘めた一手。 48 6六歩(65) *銀の逃げ場所は四か所。どこに逃げるのか。 49 5八銀(67) *どれも考えられたが囲いを引き締めるという意味で5八に引いた。 50 9三桂(81) *桂馬を取られると▲4六(2六)桂がある。 51 6四歩打 *かねてからの狙いを遂行。 52 5五角(33) *しかしうまい切り返しがあった。▲6三歩成には8二の角を取れる。しかし▲5二「と金」とした局面は角と金・銀の二枚替えで、5二の「と金」が銀にあたっている。先手の模様が良くなっていてもおかしくはない。 53 6三歩成(64) 54 8二角(55) 55 5二と(63) 56 3三銀(42) *銀を逃げた。▲好調だが8二の角が遠く2八の玉を睨んでいる。まだ安心はできない。 57 5三と(52) *先手は歩切れだった。 58 8三飛打 *上手い手があった。「と金」と金の両取り。 59 4三と(53) *しかし王手は絶対先着。「と金」で王手をする。「と金」での攻めは駒を渡してもただの歩のため効率が良い。後手は玉が露出しそうだ。 ここまでの先手の消費時間は2分4秒。比較的早いペースで指し進めている。 60 4三玉(32) 61 8七歩打 *じっと受けた。後手は豊富な歩の持ち駒で先手の堅陣を崩したい。 62 3五歩(34) *ただでさえ玉が露出しているのにその近くの歩を突き出すとはまさに大胆不敵。直接的な狙いは△3六歩だ。 63 5六歩(57) *6八で眠っていた角に日の目を浴びさせた。先ほど突かれた3五の歩を咎める狙いもあるのかもしれない。 64 3六歩(35) *軽く受けるなら▲4六歩。ごつくいくなら▲4六角。後者は角交換の後▲6五角の王手飛車を見ている。 65 4六角(68) *ごつくいった。本局はヤマさんの若々しい手が目立つ。 66 3七歩成(36) *王手は絶対に先着。取り方は四通りだがどれもありそうだ。▲3七同桂の形は△3六歩があり一見怖そうだが、それには桂馬を跳ねておいて大丈夫。後手にはカナ駒がないため3七の地点に何か打ち込まれる心配はない。 67 3七銀(38) 68 6七歩成(66) *▲同銀は形が乱れる上に△4六角▲同歩△6八金の王手金取りがある。しかし先手からも▲6五角の王手飛車が残っているため善悪はすぐにはわからない。 後手はこの手に38秒を使った。残りは4分40秒。 69 8二角成(46) *たっぷり42秒考え着手。 70 8二飛(83) 71 6九銀(58) *前述の王手金取りを嫌った。しかし堅守を誇っていた先手陣にいつのまにか「と金」が出現した。 72 7七歩成(76) *同桂も考えられる。 後手はこの手に1分近く投資した。終盤の入り口は一番指し手が難しい。 73 6四角打 *「ドシン」という音がしそうな角打ち。飛車金両取りを防ぐ手は①△8一飛②△4二飛③3二飛④△8一飛打⑤△4二飛打⑥△3二飛打の6通り。 まず持ち駒の飛車を使う④⑤⑥は攻めを考えるとやりづらい。すると①②③の3通りだが③の3二飛は後手玉の逃走ルートを防いでしまう。②の②△4二飛は▲5三金が王手飛車取りになってしまう。 以上から△8一飛が最善だと考えられるがそれでも▲5三金のような手があり、ソフトはこの局面で+800の評価を下した。 74 4二飛(82) *これには王手飛車がある。 75 5三金打 76 3二玉(43) 77 4三銀打 *▲4二金と飛車にがっつかないのがコツ。△同飛は▲同金△同玉(△2二玉は▲3一角成△1二玉▲1三金△同桂▲3二飛からの詰み)▲3一角成で先手勝勢。 78 2二玉(32) 79 4二金(53) 80 4二銀(33) 81 4二銀(43) 82 4二金(31) 83 4二角成(64) *4二の地点で清算が起こった。依然先手陣にアヤハはつかない。ヤマさんが1組初勝利へとに向かっているようだ。 84 3二金打 *金で弾こうとする。単に馬を逃げてくれるなら目の上のたんこぶの除去に成功したことになる。 85 5二飛打 *△4二金で馬は取れるが▲同飛成でさらに大きなたんこぶが出現する。 86 4二金(32) 87 4二飛成(52) 88 3二歩打 *一番安い駒で受ける。 89 3一銀打 90 1三玉(22) *△1二玉は▲3二龍から▲3五金までの詰み。 91 3二龍(42) 92 6六角打 *▲2二銀△2四玉▲3五金の詰みを防ぐ。3九の地点もにらんでいるがこれには詰みがありそう。 93 2四金打 *見事な金捨て。 46秒を使い入念な読みのもと着手した。△同歩は▲2三金の一手詰みだ。 94 2四玉(13) 95 3四金打 96 2五玉(24) 97 3五金(34) *あくまで最後の一手まで。 97手で先手のヤマさんの勝利。消費時間は▲ヤマ6分00秒、△蒼沙くりな8分07秒。 ヤマさんが1組初勝利を挙げた。 対局後成績 ヤマ:1勝3敗(8位) 蒼沙くりな:0勝3敗(9位タイ) (コメント入力=アノニマス、解説NNUEkaiX) 98 投了 まで97手で先手の勝ち