後手番 後手の持駒:歩二  9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂v銀v金v玉 ・v銀v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v角 ・|二 |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・ ・|四 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・v飛 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七 | ・ 角 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八 | 香 桂 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:歩三  先手:先手 後手:後手 手数----指手---------消費時間-- *最終手:▲3四飛 どうも、タチコマです。 今回は横歩取りの中でもマイナーな相横歩について考えてみようと思います。 局面は先手が横歩を取った局面。 ※ここに書いてある考察はウォーズ初段が実戦やぴよ将棋を通して考えた考察です。より良い指し手があるかもしれません。ご意見疑問点等ありましたらコメントいただけると幸いです。 1 8八角成(22) *超急戦に見られる角交換。 ここから後手の作戦は△3三角打△4四角打△4五角打、そして相横歩が考えられます。 2 8八銀(79) *相横歩はプロ間でもたまに見られる作戦で、現在でも先後の優劣がはっきりついてません。(ソフトによると先手良し) 3 7六飛(86) *後手が横歩を取り返して歩損を回復しました。 先手は7八の金が浮いているので受ける一手。 4 7七銀(88) *代えて▲7七歩打▲7七角打▲7七桂▲8七銀などが考えられます。 ここではプロの実戦例でも一番多い▲7七銀とします。(ソフトに検討させると▲7七桂が最善と出ると思います) 5 7四飛(76) *△2六飛車は▲1五角打の王手飛車があるのでこの一手。 いきなり飛車をぶつけるのでかなり激しい戦いになります。 6 7四飛(34) *わざわざ仕掛けてくるくらいですし、相手の研究を外す意味でも飛車交換を避ける指し方も考えられると思います。 ここでは▲同飛とします。 7 7四歩(73) 8 4六角打 *ここから▲8二角打△同角▲5五角打△8五飛打▲8六飛打△同飛と進むのが定跡手順ですが... 9 2七角打 *はい。これが今回考える△2七角打です。 香取りを放置してこのタイミングで攻めあってくるんですね。 僕は読んだこと無いですが、この変化は飯島七段著の「研究で勝つ!相横歩取りのすべて」に書かれているみたいです。 プロの対応を知りたい方は購読してください。 10 8二歩打 *後手の狙いは角を切って飛車打ちのスペースを作ること。 この狙い、単純ながら防ぐのは容易ではない。 ここで▲4八金や▲3八銀、▲9一角成は先手がよろしくないようです。 受ける手だとジリ貧になっちゃうんですね。 ということで攻め合います。実はこの手、棋神先生から教えてもらった手です。 11 4九角成(27) *これが後手の狙い。 初めから切るつもりの角だったんですね。 12 4九玉(59) 13 3八歩打 *歩でさらに先手陣を乱します。 ここで△6九飛打は▲5九飛打で先手の陣形が良くなります。 14 3八銀(39) *ここでは▲同玉も有力。 以下△5八飛打▲4八飛打△5九飛成と進みます。 飛車を手放しますが、後手から攻める手が難しいです。 15 2八金打 *次に△3九飛打の狙い。 3九に駒を埋める以外では受かりません。 ▲4八角打で受かってそうですが、△6九飛打で困ります。 16 8一歩成(82) *受からないので、受けません。 このタイミングで歩成りを入れます。 怖いですが、先手の攻めの方が早く、後手は一度受ける必要があります。 17 3九飛打 *狙いの飛車打ち。 かなり怖いですが、まだ大丈夫。 18 5八玉(49) 19 3八飛成(39) *代えて△3八金はかなり安心。▲7一と金と銀を取って優勢です。 20 4八桂打 *▲6九玉も考えられますが、合い駒をしておいた方が安心です。 21 6二銀(71) *▲7一の銀をただで取れたら優勢です。(金まで取れたら即詰み) 後手は先手玉にすぐに迫る手が無いのでこの辺で銀を逃がします。 このあとは寄せ合いになります。先手は▲7二歩の垂れ歩から、後手は△4九銀くらいから寄せていくことになると思います。どちらの玉も一気の寄せは難しいですが、先手が指せるのではないかと思います。