先手:先手:おっさん 後手:後手:うみかぜ 手数----指手---------消費時間-- *うみかぜ鍛え直し十四番勝負第七局。おっさんがうみかぜの前に立ちはだかった。 対局は10月9日21:30より、大阪道場free対局室で行われた。持ち時間は15分、切れたら60秒の秒読みとなる。 先手はおっさんとなった。 1 5六歩(57) *▲おっさん1級(R1486) 指す将順位戦は来期よりA級3組となる。 戦型は中飛車を得意とし、最近は相居飛車、四間飛車を指すこともある。 2 8四歩(83) *△うみかぜ初段(R1615) 指す将順位戦は来期よりB級2組となる。 戦型は対抗系を得意にしており、相居飛車などは課題となっているらしい(おっさん調べ)。 3 7六歩(77) *うみかぜはこれまでの6局全てで勝ちを掴み取った。本局の行方は…… 4 6二銀(71) *2人の対局はこれまで指す将順位戦での1度だけであり、おっさんが制している。 おっさんは対局前、名だたる強豪に6連勝してみせたうみかぜに対し「指す将順位戦の時とは別人のつもりで挑む。悪いが連勝もここまでにしてもらう。」と意気込みを顕にした。 5 6八銀(79) 6 8五歩(84) 7 7七角(88) 8 5二金(61) *うみかぜは角道を保留し駒組を進めていく。 9 5八飛(28) *対局前にごきげん中飛車宣言をしていたおっさん。普段なら居飛車も視野に入れるところだがここは中飛車に振る。 10 4二玉(51) 11 4八玉(59) 12 3二玉(42) *美濃には囲わなかった。居合抜き超速にはしないようだ。 13 3八銀(39) 14 4二銀(31) 15 3九玉(48) 16 9四歩(93) *税金は早めに払う。優秀な市民だ。 17 2八玉(39) 18 1四歩(13) *端角を覗けるようになった意味もある。 19 1六歩(17) *挨拶は返す。 中飛車では場合によっては端歩に対して▲46歩と突き、木村美濃の準備をしつつ端角の対策をする手も見られることがある。 20 7四歩(73) *64に銀が出る急戦が有力候補。 21 6六歩(67) *△64銀に歩で対抗する構想を含む。 22 3四歩(33) *先手の角道と閉じたことに反応した。 23 5五歩(56) *△34歩に対し5筋の位を取った。おっさんは5筋位取り中飛車を好む。 居合抜き超速に対しては5筋が伸びすぎると良くないと考えているため、△34歩を待っていた。 24 7三銀(62) 25 6七銀(68) 26 3三銀(42) *2枚銀急戦か。 27 4六歩(47) *歩で銀を追い返す用意をする。 ここで後手は、①44銀、②64銀、③75歩、④72飛などが考えられるか。 ①44銀には▲56銀で次の▲45歩で銀を追い返されるが角頭を弱くさせることができる。△44銀に▲65歩は△64歩からの反発が怖い。 ②64銀には65歩と突き銀バサミや銀桂交換にする変化になりうる。 ③手筋。 ④解説するにはおっさんの勉強不足がある。 28 7五歩(74) *仕掛けた。 29 7五歩(76) 30 6四銀(73) 31 7六銀(67) *△72飛から駒を交換すれば、先手は5筋を交換し▲84飛をみせていいとみている。 32 7二飛(82) 33 6五歩(66) *△75銀を誘った手渡し。角道が空いたが、この歩突きは後に桂馬に跳ねる場所を作り後手の角道が通りやすくなった一面がある。角が捌けないなら悪手となるか。 左金は飛車の78、79への成りこみを防いでいる。▲96歩が無難だったか。 34 7五銀(64) 35 7五銀(76) 36 7五飛(72) 37 5四歩(55) 38 5四歩(53) *取るいち。 39 5四飛(58) 40 5三歩打 *先手に53に打たれることを嫌ったか。 41 8四飛(54) *▲34飛△同銀▲22角成△同玉▲66角と王手飛車取りをかけるのは決まってもあまり良くない上に▲34飛△77飛成で悲惨なことになる。 42 7三桂(81) 43 8二飛成(84) 44 6五桂(73) *龍は成らせたが右桂馬を活用する。 ここで▲54歩は後で落ち着いたときに△77桂不成や△57桂不成が来そうだ。 45 6八角(77) *△57桂不成は防がなければならない。飛車に角を追い回されることを嫌ったため、角を攻めに使うことを諦め苦渋の決断をした。 (局後の感想) おっさん「▲66角△76飛▲67銀は見えていませんでした。後手はそこから△66飛▲同銀に対し△64歩で△42銀を楽しみに残す手もあるでしょうか。」 46 6七銀打 * (局後) おっさん「42銀が読み筋でした。それに対し▲76歩〜▲77歩と堪えるつもりでした。角は働きが悪いので、銀と交換しつつ金が動けるなら御の字かなって」 47 5四歩打 *角を見捨てる。 48 7二歩打 49 5三歩成(54) 50 5三金(52) 51 5四歩打 *めいっぱい効かせる。 52 5四金(53) 53 7九角(68) *1度引く。▲84龍には△68銀成を気にしていた。 ▲79角△78銀成▲58金△79成銀▲84龍のような進行もあるが…… 54 4二銀(33) *待望の銀引き。 55 8四龍(82) 56 7九飛成(75) 57 7九金(69) 58 5七桂(65) *△64歩▲81龍のような変化もあったところ。 59 5四龍(84) *金をとり龍を5筋に効かせ安全という読み。単にかわす方が冷静だったか。 60 4九桂成(57) 61 4九銀(38) *直接先手玉に響く手が無く、67の銀の働きも弱い、そして先手は持ち駒が豊富で寄せに困らないため、先手が良いと見られている。 62 9九角成(22) 63 8一飛打 *▲34龍〜24桂という狙いもある 64 5一香打 *弘法大師の香車。 65 5二歩打 *△同香は▲34龍△33馬▲24桂△22玉▲32金△同金▲同桂成で、①△同玉▲41銀△22玉▲32金、②△同馬▲13銀△同桂▲11龍△同玉▲32龍△22金▲12香△同玉▲21角、のような筋で寄っている。 ▲34龍に△33金で馬の効きを残せるが攻め駒が心もとない。 66 6六馬(99) *▲51歩成が間に合うかどうかがカナメ。 67 3八金打 *後手玉への詰めろのかけ方が分からなかったため手堅く受ける。 68 9二角打 *一見弘法大師の手に見えるが…… 69 5一歩成(52) *と金が間に合うか。斜め駒を渡さなければまず大丈夫という読み。 70 3八角成(92) 71 3八銀(49) 72 3九金打 73 4一と(51) *ぬくぬく手抜く。 74 3八金(39) *▲同玉△49銀▲28玉△39馬▲18玉とすすんでも1枚足りない。 ▲同玉△49銀▲47玉では△58銀右不成▲同龍△同銀不成▲同玉△48飛▲69玉△58金▲78玉△57金でなにを合駒しても詰む。 75 1八玉(28) *かわした。 76 1七銀打 *控え室がざわつき始める。これは…… 77 1七玉(18) 78 3九馬(66) *まで、78手にておっさん投了。 うみかぜ鍛え直し十四番勝負は大頓死にて幕を閉じた。